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外壁塗装の「油性」と「水性」、結局どちらが正解?ナフサ高騰時代に知っておきたい塗料選びの知識

「外壁塗装の見積りを取ったら、思っていたより高かった」「工事の着工が延びると言われた」——最近、こうしたお声を耳にする機会が増えています。

背景にあるのは、塗料の原料となる石油化学製品「ナフサ」をめぐる世界的な供給不安です。中東情勢の緊迫化なども影響し、塗料メーカー各社が相次いで値上げを発表。とくに油性(溶剤系)塗料やシンナーの値上がり幅は大きく、工事費用の上昇や、資材調達による着工の遅れにつながるケースも出てきています。

こうした状況の中、「水性塗料で本当に品質は大丈夫なの?」と不安に思われる方も多いのではないでしょうか。結論からお伝えすると、現在の水性塗料は技術の進化により、品質面で油性塗料に引けを取らないレベルまで到達しています。ただし、すべてを水性で済ませられるわけではなく、油性でなければ対応が難しい箇所も存在します。

この記事では、外壁塗装をご検討中の方が「正しい知識を持って、安心して業者に相談できる」ことを目指し、油性塗料と水性塗料の違い、そして使い分けのポイントを詳しく解説します。

油性塗料と水性塗料、そもそも何が違うのか

両者の最大の違いは、塗料を薄めたり溶かしたりする「希釈材」にあります。

油性塗料(溶剤系塗料)は、シンナーなどの有機溶剤を使用します。塗膜が緻密で密着力が高く、過酷な環境でも安定した性能を発揮しやすいのが特長です。一方で、独特の臭いが強く、揮発性有機化合物(VOC)の発生量が多いため、近隣への配慮や換気の確保が必要になります。

水性塗料は、水を希釈材として使用します。臭いが少なく、VOCの排出量も抑えられるため、住宅地での施工や、お住まいになりながらの工事との相性が良い塗料です。かつては「水性は油性より耐久性が劣る」というイメージを持たれがちでしたが、これは今では正確とは言えなくなっています。

「水性塗料は品質が劣る」は、もう過去の話です

水性塗料に対する不安の多くは、技術が未成熟だった時代のイメージに基づくものです。現在の水性塗料は、塗膜を形成する樹脂の技術が大きく進化しており、紫外線による劣化を抑える成分(ラジカル制御技術など)を取り入れた製品も一般的になっています。

その結果、耐用年数や防水性、色褪せのしにくさといった性能面で、油性塗料と遜色のないグレードの水性塗料が数多く流通しています。実際、近年新築されている住宅の外壁塗装では、水性塗料が主流の選択肢になっているケースも少なくありません。

つまり「水性だから安心できない」のではなく、「どの製品を、どの部位に、どう使うか」が品質を左右する本質だということです。

なぜ今、油性塗料の価格がとくに上がっているのか

ここで、冒頭でも触れた市場背景についてもう少し詳しくお伝えします。

油性塗料の希釈に使うシンナーや、塗料そのものの原料は、石油由来の「ナフサ」から作られています。近年の中東情勢の不安定化や、原油の供給ルートをめぐる懸念から、ナフサの調達コストが上昇。これを受けて、塗料メーカー各社がシンナーや溶剤系塗料を中心に、大幅な価格改定を行っています。

水性塗料も値上げの影響を完全に免れているわけではありませんが、相対的に見ると、油性・溶剤系塗料のほうが値上がり幅が大きい傾向にあります。さらに、原料調達の不安定さから、メーカーが出荷制限を設けるケースも出てきており、これが工事の着工遅れにつながる一因にもなっています。

このような状況だからこそ、「どこに水性を使い、どこに油性を残すべきか」を正しく見極めることが、コストと品質の両立において重要になってきています。

それでも油性塗料でなければ対応できない箇所がある

ここまで水性塗料の品質向上についてお伝えしてきましたが、すべてを水性で塗装すればよいというわけではありません。建物には、今なお油性塗料の特性が必要とされる部位があります。

  • 金属部分(鉄部):雨樋、破風板の金属部、面格子、手すり、屋外階段など。油性塗料は金属への密着力とサビ止め性能に優れており、こうした部位では水性よりも適している場合が多くあります。
  • 既存の旧塗膜との相性:以前の塗装で油性塗料が使われている場合、その上に水性塗料を重ねると、密着不良によって早期の剥がれを引き起こすリスクがあります。下地の状態を見極めずに水性へ切り替えるのは危険です。
  • 下地の劣化が激しい箇所:ひび割れやチョーキング(粉化現象)が進行している下地には、浸透力の高い油性系の下塗り材が必要になることがあります。
  • 気温・湿度の条件が厳しい現場:水性塗料は乾燥過程で水分が蒸発する必要があるため、低温・高湿度の環境では硬化不良を起こしやすい一面があります。こうした条件下では油性塗料が選ばれることもあります。

このように、「水性か油性か」は二者択一ではなく、建物の各部位の状態や下地の種類に応じて適切に使い分けるべきものなのです。

賢い選び方は「適材適所のハイブリッド」

以上を踏まえると、現実的かつコストパフォーマンスに優れた選択肢が見えてきます。それは、外壁の広い面積には品質の安定した水性塗料を採用し、鉄部や金属部分など密着性・防錆性が求められる箇所には油性塗料を使うという「適材適所」の考え方です。

この方法であれば、原材料高騰の影響を受けやすい油性塗料の使用量を必要最小限に抑えながら、建物全体の耐久性はしっかりと確保できます。結果として、工事費用の上昇を抑えつつ、品質面でも妥協のない仕上がりを実現することが可能になります。

信頼できる業者に相談することが、いちばんの近道です

ここまでお伝えした内容からもおわかりいただけるように、塗料選びには専門的な知見が欠かせません。建物の築年数、既存塗膜の種類、部位ごとの劣化状況などを正しく診断したうえで、最適な塗料の組み合わせを提案できる業者かどうかが、満足のいく外壁塗装の鍵を握ります。

現在の原材料価格の動向は今後も変動が予想されるため、「いつ・どの塗料で・いくらで」工事を行うかについても、最新の市場状況を踏まえた的確なアドバイスが受けられるかどうかが重要なポイントになります。

創心ホームでは、現地調査による建物状態の丁寧な診断と、お客様一人ひとりの建物に合わせた塗料選定のご提案を行っております。原材料高騰の状況も踏まえながら、無理のない費用で長く安心して暮らせる住まいづくりをサポートいたしますので、外壁塗装をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。

まとめ

水性塗料は技術の進化により、耐久性や防水性において油性塗料に劣らない品質を実現しています。一方で、金属部分や旧塗膜との相性など、油性塗料でなければ対応が難しい箇所も確かに存在します。

大切なのは「水性か油性か」の二者択一ではなく、建物の状態に応じて適切に使い分けることです。原材料価格が変動しやすい今だからこそ、信頼できる業者とともに、ご自宅に最適な塗装プランを見極めていただければと思います。

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